売場の仕事

マーチャンダイジングとは【わかりやすく解説/5つの適正で売上を上げよう】

「マーチャンダイジングってなに?」と悩んでいませんか?

マーチャンダイジングは、商品を適切に販売するために必要な考え方の1つです。

小売店では、売上を上げるためにマーチャンダイジングを適切にしていく必要があります。

悩み。。。
  • マーチャンダイジングってどういう意味?
  • マーチャンダイジングの5つの適正って?
  • 店舗業務をするときに大切な考え方は?

この記事では上記の悩みを解決できるように書きました。

なぜなら、私は小売店で2年働いているからです。マーチャンダイジングで大切な5つの適正を考えながら、商品を販売しています。

この記事では、マーチャンダイジングとはなにか紹介して、5つの適正と店舗業務での活かし方を紹介します。

この記事を読み終えると、マーチャンダイジングの意味が分かり、5つの適正を活かして働けるようになりますよ!

マーチャンダイジングとは

マーチャンダイジングとは

マーチャンダイジング(Merchandising、MD)とは、商品をお客様に届けるための施策です。「商品政策」や「商品化計画」とも言われます。

マーチャンダイジングは、マーケティングと違い、主にチェーンストアやアパレルなど小売業で使われる言葉です。

なので、マーチャンダイジングは小売業で使いやすい知識と言えます。

マーチャンダイジングの重要性

マーチャンダイジングが重要視される理由は、お店の売上を上げるノウハウだからです。

というのも、マーチャンダイジングは商品をきちんとお客様に届けるノウハウで、どれだけ効果的に商品を届けるかは、売上に直結します。

実際には、以下で紹介する「5つの適正」を考えて、マーチャンダイジングを実践していきます。

マーチャンダイジングの種類

代表的なマーチャンダイジングの種類を2つ紹介します。どちらもお店の業務で自然とやっていることかもしれません。

マーチャンダイジングの種類
  1. ウェザーマーチャンダイジング
  2. インストアマーチャンダイジング

1.ウェザーマーチャンダイジング

ウェザーマーチャンダイジングとは、天気や気候を考えてマーチャンダイジングをすることです。

例えば、気温の低い日には、アイスの物量を抑えます。逆に、気温が高いときには、発注を増やします。

このように、ウェザーマーチャンダイジングでは、天気や気温による消費者行動の変化を考えます。

発注量や在庫管理の方法として、ウェザーマーチャンダイジングは押さえておきたい指標です。

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2.インストアマーチャンダイジング

インストアマーチャンダイジングとは、店舗内で行われるマーチャンダイジングを言います。

チェーンストアでは、「展開場所」や「価格」、「売り場POP」などの業務がインストアマーチャンダイジングに当てはまります。

このように、インストアマーチャンダイジングでは、来店したお客様に「いかにたくさんの商品を買ってもらうか」を考えて商品政策を行います。

お店の業務の中でも「陳列」はインストアマーチャンダイジングの代表的な業務の1つです。以下の記事で、お店で使いやすい陳列方法を紹介しているので、気になる方はどうぞ!

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マーチャンダイジングの「5つの適正」

マーチャンダイジングの5つの適正

マーチャンダイジングを実践する上で、重要な指標に「5つの適正」があります。

売り場担当者には、「5つの適正」の考えを基本に、店舗業務をすることが求められます。

マーチャンダイジングの「5つの適正」とは、以下の通りです。

5つの適正
  1. 適正な商品
  2. 適正な時期
  3. 適正な場所
  4. 適正な量
  5. 適正な価格

1.適正な商品

5つの適正の1つ目は、適正な商品です。お客様にとって必要な商品かどうかを徹底的に考えます。

具体的には、自社の商品やサービスで、お客様のニーズを満たせるか。ニーズに対して、最適な商品かどうかです。

例えば、用途、商品の容量、メーカー、味などが挙げられます。

このように、マーチャンダイジングでは、適正な商品とはなにか?を考えてターゲットとなるお客様が使いやすい商品を提供する必要があります。

2.適正な時期

5つの適正の2つ目は、適正な時期です。商品が必要なタイミングかどうか考えます。

例えば、ハロウィンは10月31日なので、10月はハロウィン商材を大きく展開します。

逆に時期を考えないと、商品を展開しても、まったく商品が売れなかったり、不良在庫が増えたりします。

例えば、ハロウィンは10月31日なのに、11月1日に仮装の商品を売ってもあまり売れないですよね。

このように、適正な時期を考えて、仕入れ、販売のタイミングは適切かどうかを考える必要があります。

3.適正な場所

5つの適正の3つ目は、適正な場所です。

というのも、場所が不適切だと、商品が見つからなかったり、買いにくかったりします。

例えば、スーパーでは、子供向けの商品は棚の下側に陳列したり、ゴールデンラインという目立つ場所を使って陳列したりします。

このように、商品の展開場所を考えて、見つけやすい、手に取りやすい、買いやすい売り場を作ることが必要です。

4.適正な数量

5つの適正の4つ目は、適正な数量です。

なぜなら、在庫量に過不足があると、機会ロスや値下げロスなどにより、売上が下がるからです。

例えば、お客様が買おうと思っていても、売り場に在庫がなければ売れませんし、逆に多すぎれば、値段を下げて売り切る必要があります。

このように、適正な数量の在庫を管理して商品を売ることが必要です。

5.適正な価格

5つの適正の5つ目は、適正な価格です。

お客様が買い求めやすい価格、わかりやすい価格をつけましょう。

例えば、お店では、お得感をだすために98円や980円などの端数価格を使っています。

このように、価格の付けかたを工夫することで商品の売上を伸ばすこともできます。

マーチャンダイジングの実践方法

マーチャンダイジングの実践方法

マーチャンダイジングの実践方法をお店の業務に当てはめて、5つ紹介してい行きます。

先ほど紹介した、マーチャンダイジングの5つの適正は、お店の業務に当てはめると「品揃え」、「仕入れ」、「陳列」、「在庫管理」、「価格設定」の5つに集約されます。

5つの適正を店舗業務におきかえる
  1. 品揃え
  2. 仕入れ
  3. 陳列
  4. 在庫管理
  5. 価格設定

1.品揃え

適正な商品を届けるために、お店では品揃えを考えます。特に、メインターゲットに必要な商品はマストで品揃えしないといけません。

品揃えで考えること
  • 必要な商品があるか
  • 魅力的な商品があるか
  • 飽きさせない工夫ができているか

品揃えでは、「必要な商品」「魅力的な商品」「飽きさせない工夫」が必要です。

というのも、お客様に何回も来店してもらうことができるからです。

「必要なものが買える」

「他店にはない魅力がある」

「毎回違う売り場で買い物が楽しい」

このように、お店では品揃えを工夫して、お客様にあなたのお店を選んでもらう工夫をしています。

チェーンストアの場合、棚割りを使って品揃えをしていることが多いです。棚割りの基本については、以下の記事で紹介しているので参考にどうぞ!

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2.仕入れのタイミング

適正な時期に販売するために、仕入れのタイミングを考えましょう。

なぜなら、仕入のタイミングが適切ではないと、お客様が必要な時に商品を売れなくなってしまうからです。

さらに、商品が売れないと、在庫が残ってしまう原因にもなってしまいます。

仕入のタイミングが重要な理由
  • 必要な時に在庫がないと機会ロスになる
  • タイミングを間違えると、在庫が残る
  • 価格を上げても、商品が売れやすい

また適切な時期に販売をすることで、価格が高くても商品を売ることができますよ。

というのも、必要な時期に必要なものを売ることができるからです。

このように、在庫管理の手間が減ったり、売上を上げたりできるので、店舗で行う仕入れでは、タイミングがとても重要です。

なので、普段の発注から、在庫が必要な時に、発注することが大切ですよ!

在庫をいつ、どれだけ発注していいかわからない…。」という方は、以下の記事で発注のコツを紹介しているので、合わせて読んで見てください。

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3.陳列

適正な場所で販売するために、陳列場所を工夫しましょう。

なぜなら、お客様に商品に気づいてもらって、購入してもらうためです。

逆に、陳列場所が悪いと商品に気づいてもらえません。売上が悪くなる原因にもなります。

陳列場所を工夫する方法は以下の記事で、紹介しています。「陳列方法を工夫したい!」という方はチェックしてみてください。

スーパーの売り場で使える陳列8選【工夫は必要/売り場担当者向け】 この記事では、スーパーマーケットで使える陳列方法を8パターン紹介していきます。スーパーでは売上を上げるために、様々な工夫を意図して行う...

4.在庫管理

適正な量で販売するためには、在庫管理が必要です。

在庫管理ができているお店では、ムダな発注が減ったり、品出しが楽になります。

このように、在庫管理をすることで、店舗の業務の効率があがり、ミスも減ります。

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5.価格設定

価格設定を工夫することで、利益を出したり、販売数を増やしたりできます。

価格設定の際には、「カテゴリー・部門全体でいくらの利益が必要か」を考えて決めていきます。

例えば、スーパーでは赤字の商品をチラシに載せて販売することがあります。

しかし、利益の大きい商品も同時に売ることで、部門全体での利益を確保しています。

このように、価格設定の際には、全体の利益を考えたうえで決めることが大切です。

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マーチャンダイジングとは(まとめ)

マーチャンダイジングとは(まとめ)

この記事では、マーチャンダイジングとはなにか、意味となぜ重要かを説明して、5つの適正を紹介しました。

まとめると以下の通りです。

マーチャンダイジングとは(まとめ)
  • マーチャンダイジング(Merchandising、MD)とは、商品をお客様に届けるための施策
  • マーチャンダイジングが重要視される理由は、お店の売上を上げるノウハウだから
  • マーチャンダイジングは、「5つの適正」に沿って考える
    1. 適正な商品
    2. 適正な時期
    3. 適正な場所
    4. 適正な量
    5. 適正な価格
  • 店舗では、品揃え・仕入れ・陳列・在庫管理・価格設定など多くの業務に関わる。

この記事は、マーチャンダイジングとはなにかわかり、店舗業務に活かせるように書きました。

マーチャンダイジングの5つの適正を基本に、働くことで販売の基本を押さえることができますよ!

販売の基本がわかって、「次は売り場作りの方法やノウハウが知りたい。」という方は、以下の記事が参考になります。合わせてチェックしてみてください!

具体的にどう売り場を作るのかがわかりますよ!

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