故事成語の1つに「間髪を容れず(かんはつをいれず)」があります。
この記事では、「間髪をいれず」を知り、使えるように
- 意味・英語訳
- 由来
- 類語
- 使い方
- どんな教訓なのか?
以上5点について紹介していきます。
「間髪をいれず」を知る
「間髪をいれず」について基本的な知識を紹介します。
意味
髪の毛が入る隙間もないほど、間を空けずに
という意味です。
間違えやすい、読み方と解釈
「間髪をいれず」(かんはつをいれず)は、読み方・解釈の間違いが多い故事成語です。
ここでは、正しい読み方・解釈を紹介します。
読み方は、かんはつです。
漢字は2種類あります。
- 間髪を容れず
- 間髪を入れず
「容れず・入れず」のどちらを使っても間違いではないです。
出展に表記されていたのは「間髪を容れず」ですが、「容れず」は常用漢字ではないので使う際には、注意が必要です。
英語訳は?
「間髪をいれず」の英語訳の具体例を出します。
- immediately
- instantly
- in a moment
「即座に」や「すぐに」という意味で使われる英語訳が多いですね。
由来
「間髪をいれず」は『説苑(ぜいえん)』に書かれていた故事が由来しています。
前漢の時代、謀反を起こそうとした呉王・劉濞(りゅうひ)を枚乗(ばいじょう)という人が説得した際に言った
「其の出づる出でざるは、間に髪を容れず」
が由来しています。
「髪の毛が入る隙間もない程」は、語源となったこの故事から来ています。
類語
「間髪をいれず」の類語は、
- 即座に
- 直ちに
- すぐに
などが挙げられます。
英語訳とほぼ似たような内容になりますね。
「間髪をいれず」の使い方
ここでは、「間髪をいれず」の具体的な例文と間違った使い方を見ていきます。
具体例
例文を挙げていきます。
- 彼はその質問に間髪をいれず答えた。
- 学校が終わった後、間髪を容れず帰る。
たいていの文章は「すぐに」や「ただちに」で代用が効きます。
なので「間髪をいれず」が日常で使われる機会は少ないです。
「間髪」という熟語は間違い
「間髪」という熟語は誤用です。
なぜなら、出展である『説苑』の原文は「間、髪をいれず」と区切られています。
それを「間髪を・いれず」と使ってしまったことから「間髪」という誤用に繋がってしまったと考えられています。
個人的には、間髪という熟語は使ってもいいと思いますが…。
原文を考えると、間髪という熟語は存在しないことがわかります。
「間髪をいれず」はどんな教訓か?
「間髪をいれず」に関する教訓を書いていきます。今回は働き方に関するものです。
仕事のタイミング
仕事において「間髪を容れず」にやった方がいい場合があります。
それは、「小さな仕事を受けたとき」と「仕事の開始直後」です。
小さな仕事をほったらかしておくと、あとあと「うっかり忘れた」が多発します。
私の職場でも頼んだ仕事がされていない光景は多いです…。
特に社会人なりたての人は、
「小さな仕事は間髪を容れずやる!」を意識するといいです。
また「仕事開始直後」に力をいれると期限遅れのクセが無くなります。
私も実際に資料の提出が遅れて、実践しました。