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【心理学】アンカリング効果とは【2つの具体例と心理実験で解説】

【悩み】

アンカリング効果とはなに?わかりやすく説明してほしいな…。できれば具体例があるといいな。

この記事では、心理学や行動経済学でも有名なアンカリング効果について紹介します。

アンカリング効果を知ると、判断や基準の重要性がよりわかるようになります。

アンカリング効果とは

アンカリング効果とは、最初に提示された価格や条件が、無意識のうちにその後の判断に影響を与える、という心理現象です。アンカー(船のいかり)を降ろすと動けなくなる船からアンカリング効果と名付けられています。

アンカリング効果の例

アンカリング効果の例を紹介していきます。

①判断基準の例

毎朝1杯300円のコーヒーを飲んでいる人にとって「コーヒー1杯300円」はアンカー(基準)です。その人がコーヒーを買うときには、300円が購入の基準になっているでしょう。

コーヒーを1杯300円で飲む人は、

  1. コンビニの1杯100円のコーヒー→「安い」と感じやすい
  2. スターバックス1杯600円のフラペチーノ→「高い」と感じやすい

無意識に1杯300円を基準にしている

なので、この人の場合、カフェで休むときには、スターバックスでは価格に抵抗感を覚えるかも知れません。またコンビニのコーヒーでは安すぎると満足できないかも知れません。

 

②価格表記の例

お店の価格表記で「半額!6000円→3000円」と表示されているものを見たことはないでしょうか?

この価格表記もアンカリング効果の例です。6000円が基準になり、3000円をより安く感じてしまいます。特に以前6000円で購入を検討していた人に対しては効果テキメンの価格政策です。

 

他にも、給料30万円(アンカー)で働いている人が転職する場合、給料30万円の条件が無意識に判断基準になっていたり、「以前は、1リットル130円だったのに…。」とガソリンを入れるのを躊躇ってしまったりするのもアンカリング効果の例ですね。

このように、今の価格や数字などの条件が後々の判断に無意識に影響を与えることをアンカリング効果といいます。

アンカリング効果の実験

アンカリング効果の面白いところは、一見関係なさそうな数字でも、1度意識してしまうと後々の判断に影響を与えることです。

これに関して、スローン経営大学院のドレーゼン•プレイク教授によるアンカリング効果の実験を紹介します。

実験内容

学生55人を対象に、6品の商品が載っているプリントを配りました。

その後、以下の手順で作業してもらいました。

実験手順

  1. 社会保障番号の下2桁をプリントに書いてもらいました。
  2. 6品の品物を紹介して、①の金額で買うか買わないかを決めてもらいました。(例えば、社会保障番号の下2桁が50なら、50ドル)
  3. 商品を買うのに出せる最高金額を書いてもらい、最高金額を出した生徒に購入してもらいました。

この実験では、社会保障番号の下2桁がアンカーとなり、商品の購入金額に影響を与えたのかどうかを調べています。

 

結果は、社会保障番号が高い上位20%の学生は、下位20%の学生に比べ、6品の商品それぞれで、2〜3倍の金額で商品を購入しました。

この実験から、アンカリング効果では、一見関係なさそうな数字や条件でも、1度意識してしまえば、後々の判断に影響を与えてしまうことがわかります。

アンカリング効果(まとめ)

アンカリング効果を知っていれば、過去の決断や基準が、今のあなたの判断に影響を与えていることがわかります。

試しに、習慣や判断基準を振り返ってみると面白いかも知れません。

例えば、1杯300円のコーヒーを飲み続けているけど、本当にいいのか?夕食には、1回2000円使っているけどいいのか?ズボンを買う価格の基準は、1万円だな。。

アンカリング効果について、この記事が参考になれば、幸いです。

またアンカリング効果をより深く知りたい方は、『予想どおりに不合理』という本がおすすめです。価格のマジックやアンカーのすり替えなど面白い実験も紹介されています。

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