小売店や飲食店など、お店で働いている人にとって、客単価は売上に関わる重要な数値ですよね。
私もスーパーで働いていますが、客単価の増減はいつも気にしています。
- 客単価とはどのような意味?お店でどのように使われているの?
- 客単価の計算方法を知りたいな。
- 客単価を上げる方法には、どのようなものがある?
この記事は、上記の悩みを解決できるように書きました。
なぜなら、私はスーパーで働いていて、客単価を上げる取組を毎週しているからです。
この記事では、客単価とはなにか、意味と計算方法を説明して、客単価を上げる方法を5つ紹介します。
この記事を読み終えれば、客単価の意味や使い方が分かり、客単価を上げる方法がわかりますよ!
客単価とは
客単価とは、お客様1人が1回の購入で支払う金額のことです。小売店や飲食店の売上は客単価と客数で決まるので、売上分析をする上で重要な数値です。
売上=客数×客単価
上記の式からもわかるように、客単価は売上の増減を決める重要な数値です。お客さんの数が同じでも、一人当たりの客単価が2倍違えば、売上も2倍変わります。
また近年は、スーパーマーケットやデパートなどでは、客数はそれほど伸びなくなっている(減少傾向でもある)ので、客単価を上げる取り組みが重要視されています。
このように、客単価とは売上にかかわる重要な指標で、お店ではいかに客単価を上げるかを考えています。
客単価の計算方法(計算式)
客単価の計算方法を2つ解説します。
- 売上、客数から求める
- 平均単価、1人当たりの買上点数から求める
客単価は、売上高を客数で割ることで求めることができます。
計算式は、客単価=売上高÷客数です。
計算式①
客単価=売上高÷客数
例えば、売上高が50千円、客数が500人なら客単価は、100円です。
※50000÷500=100
また客単価を数値分解すると以下のようになります。
客単価=平均単価(1点当たりの価格)×1人当たりの買上点数
計算式②
客単価=平均単価×1人当たりの買上点数
例えば、平均単価が150円、1人当たりの買上点数が5点なら客単価は750円です。
※150×5=750
このように、客単価は売上、客数から求めたり、平均単価と1人当たりの買上点数を使って計算したりできます。
またスーパーの客単価は、大きく変わらない数値ですので、売上の予測を立てるときにも役に立ちますよ!
客単価を上げる方法
客単価を上げる方法を5つ紹介します。
客単価を上げるには、1人当たりの買い上げ点数を上げる必要があります。
なぜなら、平均単価は製品や外部環境に依存するので、あなたが売り場や品揃えを工夫しても上げにくいからです。
客単価=平均単価(1点当たりの価格)×1人当たりの買い上げ点数
なので、1人当たりの買い上げ点数に着目して、客単価を上げる方法を紹介していきます。
- 衝動買い、ついで買い
- クロスMD
- バンドル販売
- レジ前の価格訴求
- 滞在時間の確保
方法①衝動買い、ついで買い
客単価を上げる方法1つ目は、衝動買いやついで買いで1人当たりの買上点数を上げることです。
スーパーやコンビニなど店舗における買い物の8割は非計画購買と言われていて、お店で商品を決めて買います。
例えば、「○○のお菓子が安い!買っちゃおう。。」「売り場を見ていると○○が食べたくなって買った」など店舗の売り場で買うものを決めることがありますよね。
このように衝動買いや、ついで買いを狙って売り場作りをすることで客単価を上げることができます。
商品を適材適所に陳列することで商品を買ってもらいやすくなりますよ!陳列方法は書くと長くなりそうなので、下記の記事で紹介させていただきます。
やり方②クロスMD(関連販売)
客単価を上げる方法2つ目は、クロスマーチャンダイジング(クロスMD)を実践することです。
クロスMDとは、関連販売のことで、主役商品に関連する商品を同時に陳列します。クロスMDの効果として、複数の商品を同時に購入してもらうことができます。
買い物時間の短縮や、売り場で商品を探す手間も省けるので、顧客満足にもつながる方法です。
例えば、鍋つゆの売り場に麩やはるさめを陳列することで、両方買ってもらいやすくなります。
実際に麩やはるさめの販売数は、普段の5倍以上伸びていて、コロナウイルスによる節約志向により、鍋をかさ増ししたい人が購入していると考えられます。
クロスマーチャンダイジングを実践してみたい方は、下記の記事でやり方やコツを紹介しています。
やり方③バンドル販売
バンドル販売とは、商品を複数買えば安くする、という値段設定方法です。
例えば、リンゴ1個で100円、2個買えば180円にしますよ!という値段設定をします。
消費者からすれば、たくさん買ったほうがお得なので、たくさんの商品を1度に買ってくれます。
このように、バンドル販売を実施すれば、複数買ったほうがお得だという心理が働きます。
1度に商品をたくさん買ってもらえば、客単価を上げることができますよ。
やり方④レジ前の価格訴求
客単価を上げる方法4つ目は、レジ前で価格訴求をすることです。
なぜなら、レジ列に並んでいるお客さんの目の前に安い、お得な商品があると、手に取って買い物かごに入れてくれるからです。
またレジまでの距離が短く、お会計がすぐなので、ついでに買おうかなという心理が働きやすくなります。
このように、レジに近い場所での価格訴求は、客単価を上げる方法としてとて有効です。
実際にスーパーマーケットでも、レジ前のエンドに98円や90円の商品を並べたり、コンビニでは、レジカウンターの上に和菓子が置いてあったりします。
ついでに買っていこうかな?と思った方も多いのではないでしょうか。
やり方⑤滞在時間の確保
客単価を上げる方法5つ目は、お店の滞在時間を上げる工夫です。
なぜなら、お店での滞在時間が伸びれば、客単価も上げる傾向にあるからです。
例えば、飲食店で追加注文したり、買い物が楽しくてついつい、長い間ほしい商品を探したりしたことはないでしょうか?
このように、滞在時間を伸ばせば、客単価を上げることができます。
滞在時間を伸ばす方法には、以下のような工夫をしましょう。
- スローテンポのBGM
- 天井を高く
- 品揃え、メニューを豊富にする
客単価とは(まとめ)
この記事では、客単価とは何か、計算式や具体例を用いて説明させていただきました。また客単価を上げる方法を5つ紹介しました。
スーパーなどの小売店では客数が頭打ちになっているので、客単価はますます重要視されています。
売上を伸ばすためにも、この記事で紹介した客単価を上げる方法が参考になれば幸いです。
- 客単価とは、お客様1人が1回の購入で支払う金額のこと
- 客単価=売上÷客数
- 客単価=平均単価×1人当たりの買上点数
- 客単価を上げるには、1人当たりの買上点数を伸ばす必要がある
この記事で紹介しきれなかった、クロスマーチャンダイジングの方法については、以下の記事で紹介しています。合わせて読んで見てください。