スーパーやコンビニなど小売店で働いていると「ゴールデンライン、ゴールデンゾーン」という言葉を聞くのではないでしょうか?
私もスーパーで働き始めた頃に、「ゴールデンラインに陳列しておいて」と上司に言われたことがあります。
【悩み】
- ゴールデンライン、ゴールデンゾーンってなに?意味と使い方を知りたい。
- ゴールデンライン(ゴールデンゾーン)には、どんな商品をどうやって陳列すればいいの?
この記事は、上記のような悩みを解決できるよように書きました。ゴールデンライン(ゴールデンゾーン)とは何か説明していきます。具体例として陳列パターンも2つあるので参考にしてください。
「ゴールデンライン(ゴールデンゾーン)」を使って、売りたい商品を売り込み、販売数を上げる方法がわかるので、業務に活かしてください!
スーパーの加工食品売り場で2年働いている社員が「ゴールデンライン(ゴールデンゾーン)」について書きました。
ゴールデンライン(ゴールデンゾーン)とは
ゴールデンライン(ゴールデンゾーン)とは、陳列棚の中で商品を最も見やすく、手に取りやすい高さのことです。
ゴールデンラインの高さは、110〜140cmとされています。というのも人間にとって目の高さから20度下がった胸のあたりが1番見やすい高さになるからです。
身長によってゴールデンラインは変わるので、商品を買う人が男性か女性か、子供か大人かをイメージしながら陳列することが必要です。
また棚の中で売上の8割はゴールデンラインに集中しますので、売筋商品、重点商品、新商品(旬)、広告の品を陳列することで、売上効果も高くなります。
ゴールデンラインと売場什器
「ゴールデンライン」は、売場什器の種類によって場所が変わります。
「ゴールデンライン」の場所の違いを売り場で使われることの多い什器4種類で見ていきます。
小売業でよく使われる什器4種類
- 垂直型ゴンドラ
- 張り出し型ゴンドラ
- L型什器
- 冷蔵ケース
垂直型ゴンドラの場合、「ゴールデンライン」は目線の高さのみです。それに対して張り出し型ゴンドラの場合、ゴールデンラインの位置は変わりませんが、販売力が大きくなります。
(一般的に、張り出し型ゴンドラの方が商品が売れやすいです。)
冷蔵ケースの場合、下段のみゴールデンラインです。それに対して、L型ゴンドラは、目線の高さに加え、最下段もゴールデンラインです。
このように、ゴンドラ什器の種類によってゴールデンラインが変わるので、売り場作りでは注意が必要です。
什器とゴールデンラインの位置(まとめ)
- 垂直型ゴンドラ…目線の高さのみ(基準となる什器)
- 張り出し型ゴンドラ…垂直型ゴンドラと位置は同じだが、販売力が大きい
- 冷蔵ケース…下段のみ
- L型ゴンドラ…目線の高さ+下段
ゴールデンラインは視認率を上げる
なぜゴールデンライン(ゴールデンゾーン)が大切かというと、売り場にある商品の視認率を上げて販売数を増やすためです。
一般的にお客様が商品を買う流れは、「①見る→②知る→③買う」です。まずは商品を見てもらわないことには、買ってもらう事はできません。つまり、販売数を上げるには、商品を見てもらうことが大前提で必要になります。このお客様が商品を見る頻度を視認率といいます。
あなたが売り場でこれを売りたい!と思ったら、視認率を上げる売り場作りをしていきましょう。
ゴールデンライン(ゴールデンゾーン)が販売数アップのヒントになるかもしれません。
ゴールデンラインを使った商品陳列
ここでは、ゴールデンライン(ゴールデンゾーン)を使った商品陳列の例を2パターン紹介します。
スーパーの売り場に多くある、6段のゴンドラ什器の場合、ゴールデンラインは上から3段目、4段目になります。
6段什器の場合、よく使う陳列方法は2パターンあります。
ゴールデンラインの陳列方法の例
- 棚を上3段、下3段に分けて陳列
- 広告の品を棚1段に陳列
陳列①棚を上3段、下3段に分けて陳列する
陳列の基本的なパターンです。上下両方のカテゴリーでゴールデンライン(ゴールデンゾーン)が使えますので、効率よく販売することができます。
陳列②広告の品を棚1段に入れて陳列する
①の陳列パターンの状態で、さらに広告の品を入れ込まないといけない場合に使える陳列です。上から3段目に広告の品を陳列します。
上から3段目は、ゴールデンライン(ゴールデンゾーン)なので、広告の品は目立ちますし、ほかの商品も見づらくなることはありません。
これらの陳列方法は売り場のエンドなどでもゴールデンライン(ゴールデンゾーン)を活用できるので、ぜひ試してみてください。
ゴールデンラインは通路幅で変わる
通路幅を広くとることでゴールデンライン(ゴールデンゾーン)が広がります。なぜなら、お客様と棚との距離に余裕ができ、自然に目に入る商品が増えるからです。
なので、売り場に邪魔な台車がないか、通路幅が確保されているかを確認することも重要です。
目線の動きを利用した陳列
ゴールデンライン(ゴールデンゾーン)をさらに活用するためには、お客様の目線の動きに注意することも必要です。
人の目線の動きには「物を見るときにZの字で目線を動かす」という特徴があります。数学の問題を解くときやブログを読むときもZの順で読んでますよね。
なので、売筋の商品は棚の端に陳列して、お客様が最初に目にするようにするなど、ゴールデンライン(ゴールデンゾーン)の陳列をさらに工夫できます。
ゴールデンラインとは(まとめ)
小売店で働くなら、ゴールデンライン(ゴールデンゾーン)は必ずと言っていいほど使います。ゴールデンラインは、商品の販売数を上げるために活用できます。
陳列方法のパターンも紹介しましたので、ぜひ明日から試してみてください。