買い物において商品の価格はとても重要な決め手ですよね。他店に対して、安ければ売れやすいですし、相場から高すぎれば、全く売れないです。
買い物をしていると「なんで同じ商品でも店舗によって価格が違うんだろう?」と思ったことはないでしょうか?昔はどこも同じ値段だったのに…。
【悩み】
- なぜ、同じ商品でも店舗によって価格が違うのか知りたい。
- オープンプライスとは、なにか説明してほしいな…。
この記事では「オープンプライス(オープン価格)」を解説していきます。上記のような悩みを解決できるように書きました。
多くの企業では、以前あった希望小売価格に代わって「オープンプライス」という仕組みが導入されています。
小売店で働く方や、販売士検定を受ける方向けに買いていきます。
オープンプライス(open price)とは

「オープンプライス」とは、メーカー(販売元)が自社商品を販売するときに、希望小売価格を設定せず、卸売価格だけを提示し、各流通業者が自由に価格を決める方式のことを指します。
つまり、オープンプライスでは小売業者、各業者は自由に値段設定することができます。
逆にメーカー(販売元)が希望小売価格や定価を設定することを建値制と呼びます。
オープンプライスが導入される以前は、商品を販売するときに、実際の価格に加え、希望小売価格も表示されていたので消費者にとって分かりにくい価格表記でした。
例外である百貨店では、オープンプライスではなく定価や希望小売価格での販売が原則と言われています。
百貨店が取り扱う商品は、衣料品を中心に服飾雑貨や室内用品、ギフト用品が中心です。ブランド品を中心に高級品を比較的多く扱っているのが特徴で、小売業が自由に価格を決定するオープンプライスではなく、定価販売あるいはメーカー希望小売販売価格での販売が原則になっています。
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オープンプライスのメリット

「オープンプライス」を導入するメリットをメーカー、小売、消費者の3つの視点から考えます。メリットの中で共通していることは、定価や希望小売価格がないことです。基準となる値段がないことで価格に融通が利きます。
①メーカーのメリット
メーカーのメリットの1つに「小売店の安売りによる、商品やブランドイメージが崩れるリスクを減せること」があります。
なぜなら、オープンプライスには基準となる小売価格がないので、安いかどうかが不透明だからです。(※良くも悪くも)
例えば、希望小売価格がある場合、小売店は「メーカー希望小売価格から60%引き!」などの表現を使って商品を売ることが可能でした。商品の安売りが続くと「あのメーカーの商品は安売りされやすい」などブランドイメージが崩れることがありました。
②小売のメリット
小売業のメリットは、価格の設定を自由にできることです。以前、希望小売価格や定価がある場合、二重価格表示になる恐れがありました。
二重価格表示とは、商品やサービスを提供する際に、実際よりも著しく有利であると思わせる表示のこと。
「不当景品類及び不当表示防止法」(景品表示法)という法律の第4条第1項第2号で定められています。
消費者庁による「二重価格表示」のガイドラインはこちら例えば、5000円の商品を1000円で売るとき希望小売価格がある場合は、「メーカー希望小売価格から80%引き!」という表示で売り込みますが、ここで実際に5000円でその商品を売った実績がないと二重価格表示になります。
それに対して「オープンプライス」では、基準になる価格がないので「○○がたったの1000円!」と売り込むことができるようになりました。
このように小売業における「オープンプライス」のメリットに商品の価格設定の幅が広がることが挙げられます。
希望小売価格による二重価格表示により、「オープンプライス」を導入するメーカーが増えてきています。
③消費者のメリット
消費者にとって「オープンプライス」のメリットは、希望小売価格と販売価格の2つを見なくてもよくなり、価格表記がわかりやすい点です。
また、店舗による価格競争が進みやすいので商品が安くなるメリットもあります。
こうしてみると、「オープンプライス」は、あまり消費者にメリットがないかもしれませんね。
オープンプライスのデメリット

「オープンプライス」のデメリットもメーカー、小売、消費者それぞれの視点で見ていきます。
「オープンプライス」によるデメリット
メーカー…希望小売価格をベースに取引ができない(掛け値による取引)
小売業…価格設定の基準がなく競合に注意する必要がある
消費者…店舗間で値段が違う可能性が高く、実際に足を運ばないといけない
特に消費者に関して、どこの店舗でいくらで売っているかをリサーチする必要があります。(※ネットがますます重要になりました。)
まとめ オープンプライス

「オープンプライス」は希望小売価格に変わってでてきた価格に関する取引方法です。
希望小売価格が無くなったため小売店における価格設定の幅が広がりました。販売士検定では、「メーカーが希望小売価格を設定しない取引方法」と覚えておきましょう!
「オープンプライス」まとめ
- オープンプライスとは、希望小売価格を設定しないこと
- 希望小売価格による二重価格表示が問題でオープンプライスの導入が増えている。
- 基準となる価格(定価・希望小売価格)が無くなるのでメーカー、小売業、消費者にメリットがある。