故事成語の1つに「杞憂(きゆう)」があります。
この記事では、「杞憂」を知り、使えるように
- 意味・英語訳
- 由来
- 類語
- 使い方
- どんな教訓なのか?
以上5点について紹介していきます。
「杞憂」を知る
「杞憂」について、基本的な知識を紹介します。
意味
「杞憂」の意味は、
取り越し苦労のこと。無用な心配のこと。
英語訳は?
「杞憂」の英語訳は、
直訳すると「needless fear」ですが、
実際に使うなら「Don’t worry」で充分です。
由来
「杞憂」の由来は『烈子』天瑞(てんずい)と言われる文献から
「心配性な男」の物語が由来しています。
昔、中国には「杞(き)」という国がありました。
そこに住んでいたある男は心配性で
「天が落ちてくるんではないか?」
「太陽や月がおちてくるんじゃないか?」
「地上が崩れるんではないか?」
とありもしないことを憂(うれ)いて、不眠症になったり食べ物がのどを通らなかったりしたと言われていることから
※「憂い」…心配すること
類語
「杞憂」の類語には、以下が挙げられます。
- 危惧する
- 取り越し苦労
- 懸念する
「杞憂」の使い方
ここでは「杞憂」の使い方を見ていきます。
例文
- 彼はテストに鉛筆を15本も持ってきたそうだが、杞憂に終わった。
- 明日この世が終わると聞いたが杞憂に終わるだろう。」
「杞憂に終わる」という表現はよく使われるので覚えておくと便利です。
「杞憂」と「心配する」の違い
「杞憂」と「心配する」の違いについて紹介します。
杞憂の意味は、無用な心配をするでした。
なので杞憂を使う時は、「無駄なことしているよな」というニュアンスがあります。
それに対し「心配する」は必要か無用なのかはわかりません。
このように「杞憂」と「心配する」には明確に違いがあるため、
「杞憂」という言葉は、今でもよく使われています。
「杞憂」はどんな教訓か?
「杞憂」はどのような教訓何でしょうか?ビジネスで使える教訓を若い世代の人に向けて紹介します。
迷っているだけの人
杞憂の物語の男も「睡眠や食事がとれなくなった」とあります。
仕事をしているときにも、
心配をせずに「するかしないか」はきっぱり決めたほうが良いケースが本当に多いです。
スーパーマーケットの社員として働いていると、
「この商品売れているからもっと展開したほうが良いよ!」と言われることがあります。
そこでやるかやらないかをきっぱり、決めればよかったのですが、迷っているうちに「何もできないだけ」になってしまうことがありました。
そのあと「あの商品どうしたの?」と言われても、心の中で「なんとなく終わってしまった…。」と思うだけです。(返答もしにくい…。)
食事や睡眠がとれなくなってしまうように、
仕事も心配しすぎて迷っているだけでは、何もできません。
その仕事を「やるかやらないか」は必要なリサーチをしたらすぐに決めるべきです。
「行動するしかないよ」という教訓
今回の故事成語「杞憂」は、
「とりあえず決めてやってみなよ」という教訓でした。
行動力を上げたい
優柔不断だな
と思い当たる方は、「杞憂」を教訓にしてみるといいのではないでしょうか?